※タイトル・内容などが変更となっている場合があります。ご了承ください。

【出場者インタビュー】予選Aブロック①・雪野うさぎさん(樺太大学附属関門高校演劇部)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

雪野)中学時代から友人の影響で、アニメや声優が好きで高校生の時は声優志望でした。特に堀江由衣さんのファンです。高校時代に通った某専門学校の体験入学や観劇した山口県鴻城高校演劇部の公演などの刺激を受けたこともきっかけですが、一番はアニメ「ガラスの仮面」を観て主人公・北島マヤに憧れたことです。劇作についてはずっとチャレンジを試みましたが出来ずに苦悩していました。そこで、この中国劇王に出ることをきっかけに劇作デビューを飾ります。

 

―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

雪野)今回立ち上げた「樺太大学附属関門高校演劇部」は、私雪野うさぎ個人が下関市や近郊で活動するための場所(ユニット)として立ち上げました。「高校演劇部」は少なからず高校演劇ウォッチャーと知られいる自分の高校演劇への憧れとリスペクトから。「樺太」は日本列島最北端の島への憧れと架空のもの、解釈で何にでもなれる柔軟性の意味合いです。私個人は、大学で演劇活動を開始し、4年時に関門エリアの大学演劇部合同公演を主宰。山口県・福岡県を中心に俳優もしくは制作として活動しています。

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

雪野)作風と呼ばれるほどの経験をしていないのでそこはまだまだこれからですが、インスピレーションを受けた時のことを大切にしながら創作活動を行いました。俳優がその場で感じた感覚で毎回刺激が与えられるような、違うような作品になるようなものを創りたいです。

 

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

雪野)バラエティ番組や観劇、読書などで刺激をもらいます。気分転換は、趣味のスポーツ観戦です。

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

雪野)今回は、とあるバラエティ番組から着想を得た作品です。焦る主人公とストーリー展開を楽しんでいただければ嬉しいです。


【出場者インタビュー】予選Aブロック②・片山順貴さん(天神幕劇)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

片山)ありきたりなんですが、高校二年の文化祭で全校生徒の前で劇をした時にスターになりたいと思ってしまったんです。それで大学から演劇部に入りました。劇作はプレイヤーとして成長するために、脚本家や演出家が何を求めているのかを知りたいと思って始めてみたら天才だったので続けています。

 

―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

片山)岡山大学の演劇部で活動しながら、岡山の演劇プロデュース団体「天神幕劇」に所属しています。2022年は6回に及ぶ演劇祭や自主公演を仕掛け、僕もそれらに度々参加しています。また、劇団はだざわりという、自信で脚本演出をするた

めの劇団も2021年に立ち上げ、小規模ではありますが二回公演を打ち、今後も規模を大きくしていこうと活動しています。

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

片山)劇作の中で大切にしていることは、無意識の無駄を極力省きつつ、大胆に無駄を差し込んでいくことです。劇作どころか演劇を始めて二年も経っていないので全てが勉強だと思って色んなものを見て時にはパクってます。

 

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

片山)寝る時間を削って、書いたら寝るぞという心意気で書いてます。隙間時間で書いているので気分転換をする暇はないかもしれません。

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

片山)大学生が持つ不安や希望を、大学生が等身大で描くことの意味を意識しました。無限に時間があったのに何もできなかった時代を思い出してほしいです。 


【出場者インタビュー】予選Aブロック③・細雪乃さん(劇団ヨアガキ)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

細)演劇を始めたきっかけは、高校3年生のころ仲の良かった演劇部の友人に1公演だけ参加を頼まれたことです。人が足りないから稽古を見て意見を言ってくれ、と言われていただけだったのですがいつの間にか演出になっており、よくわからないまま上演を迎え卒業したのでした。本格的に劇作を始めたきっかけは2021年夏、代表櫻本花音とともに劇団ヨアガキという劇団を立てたことです。コロナ禍で停滞した世界を見て、自分たちが世界を変える手段は学生時代身を投じた、愛すべき演劇しかない、と劇団を立てました。しかしある時点で、脚本がないと公演が打てないことに気づき、始めて筆を取ることになりました。

 

―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

細)普段は京都府京都市を拠点に活動している劇団になります。2021年冬から現在まで4作品を上演させて頂いております。繊細な会話に特化したエンタメ演劇を特徴としています。アクションやダンス表現を積極的に取り入れつつ人と人とが紡ぐ繊細な会話表現を大切にしている劇団です。

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

細)大切にしていることは愛と救いです。私には愛すべき人々、仲間たちがたくさんいますが、作品を書くときはいつも彼らの営みを想っています。先のことは誰にもわからないし、得たものをすべて失うときも来るかもしれません。得たくても得れないもので世界は溢れているかもしれません。それでもその中で日々を生きる人々に「私も同じです。手を取り合いましょう。一緒に光を探しましょう。」と伝えたいと思います。手を取ってくれてもいいし、断ってくれてもいい。私には演劇しかできないため、演劇を通じて見る人と一緒に愛と救いを探し続けたい。そうすればいつか世界は変わると思っています。

 

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

細)ウイスキーを飲んで音楽を聴くか映画を見ながら書きます。ウイスキーは常にやさしく創造性に寄り添ってくれます。また、特に好きな映画監督のドキュメンタリー映画などを見ると勉強になると同時に鼓舞されます。

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

細)今作品『浴室』のテーマは境界線です。今まで亡くなっていった友人たちのことを想い書きました。生と死、仲間と家族、愛と承認欲求、たくさんの境界線がありますが、そのほとんどは細く透明であるのかわからなくなることも多いと思います。しかしそこには絶対的な違いがある。その違いに直面した男が過ごす二晩の話です。一番の試みは役者・舞台美術・その他すべてが京都から広島の地へやって来ることだと思います(笑)右も左もわかりませんがどうぞお手合わせを宜しくお願い致します。   


【出場者インタビュー】予選Aブロック④・佐々木覚三さん(ふわくせ)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

佐々木)演劇は神奈川の劇団で始めたんです。その頃はまだ大学生で、島根出身のぼくはなかなか神奈川の地に馴染めなかったんだと思います。悶々としていたらたどり着いたのが演劇の公演でした。そこから役者をやり始めてます。劇作は今回が初!劇王の参加がきっかけですよー!

 

―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

佐々木)これまた今回から「ふわくせ」という劇団を立ち上げました。今後は生活エリアである石見地方で活動を続けていこうと思ってます。 

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

佐々木)台本を書いている時に「あ、これだ、この言葉だ」と思った台詞がひとつ生まれたときにホッとしたのがすごく印象に残ってます。大切にしていきたい感覚ですね。

 

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

佐々木) 執筆は全然進まなくて、もうこんなにも苦しいもんを長年やり続けている劇作家のみなさんを尊敬します!「狐のお面」を書きながら煮詰まったら、逃げるように別の物語を好きなように書いたりしてました。

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

佐々木)今回上演する「狐のお面」は石見地方の伝統芸能である石見神楽での演目「黒塚」を原案に構成した作品です。九尾の悪狐を弓の名人達が退治する物語ですね。20年ぶりに観た神楽はとても刺激的で面白かったのでした。


【出場者インタビュー】予選Aブロック⑤・藤井タツキさん(カクウノ劇団)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

藤井)高校の先輩が部活紹介で大西ライオンのハクナマタタを独唱しており、それを見て入部したのがきっかけです。劇作は自身の劇団を立ち上げた際に「劇団として構えるなら作品を描かなければいけないだろう」と思い始めました。

 

―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

藤井)もともとは名前だけの存在しないコンテンツだったのですが、劇団員・松田との再会をきっかけに存在するコンテンツになりました。ゆくゆくは世界制覇を狙っているかもしれないし、狙っていないかもしれない。

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

藤井)コント風な作品を書く時は右脳をのみを使ってます。今回の作品は左脳を使って書きました。万人に優しくする事は難しいからせめて隣の人には優しくあろう、が最近のトレンドです。汝、隣人を愛せよ。

 

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

藤井)とにかく逃げます。書いてる場所から物理的に距離を置きます。それと視覚的な情報の芸術鑑賞。

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

藤井)初めて舞台上で火器を使用するので燃やさないように気をつけたいです。火の用心。


【出場者インタビュー】予選Aブロック⑥・中嶋悠多さん(広島大学演劇団kagami)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

中嶋)演劇を始めたきっかけは高校三年生の文化祭でのクラス劇です。体育館の舞台で一クラス45分の劇を行い、先生方が審査員となって一番面白い劇を決めるという企画でした。ただ、高校自体に演劇部がなかったため、クラスのみんなでなけなしの知識で、夏休みの大半を費やして演劇を脚本から演出まで一から創り上げました。その時の創作活動が楽しかったので大学でも演劇を始めました。主に役者として活動してきましたが、「劇作にも挑戦したい!」と思い劇王にエントリーしました。

 

―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

中嶋)僕の所属している広島大学演劇団はプロデュース式で公演を行っています。年に3、4回程度、有志が公演の企画を提案し、その企画に賛同する人が集まって劇団が組織されて本番に向けて活動しています。そのため、「広大演劇団といえば〇〇」というような個性があるのではなく、それぞれの劇団の代表の個性が反映されるため、毎回趣向の異なった公演が上演されます。広島大学の大学会館もしくは西条駅近くのアザレアホールで公演を行っています。

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

中嶋)僕はどちらかというと、やってみたいシーンが衝動的にポッと浮かんでしまうタイプなので、そのシーンを集めて一つの作品にするのがとても難しかったです。自分の作品がどこまで人に伝わるのかを常に考えながらやっていたのですが、作品に向き合えば向き合うほど作品のことがわからなくなっていきました。

 

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

中嶋)行き詰ったときは、すっぱいチュウ(めちゃうまいレモン味)を食べます。ハイチュウの酸っぱいバージョンなのですが、ただ酸っぱいだけでなくハイチュウの中にレモンキャンディーの粒粒が入っており、カリジュワ感がたまりません。1 粒食べると手が止まらなくなり、絶対1ケース12粒じゃ足りないだろうと毎回思うのですが、12粒目を食べるころにはしっかり手が止まっててすごいです。

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

中嶋)回想をテーマに作品を創りました。小さい頃の記憶は年を取るごとに薄れていくと思っていたのですが、印象的な記憶は逆に彩度を増していっていることに最近気づきました。小学生の頃、家に出たゴキブリを素手で潰していた祖父の姿は色あせるどころか年々気持ち悪さを増していて不思議だなと思いました。


【出場者インタビュー】予選Bブロック①・長澤拓真さん

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

長澤)共に第六回中国ブロック劇王への参加がきっかけです。当時、演劇をやるということは自分で書くということだと思っていました。それから既成作品をやるという概念に触れ、一周回って演劇をやるということは自分で書くということに戻ってきました。

 

―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

長澤)昨年、「長澤脚本 河原(かわはら)演出企画」という団体を立ち上げました。僕・長澤が脚本を執筆し、僕の先輩である河原が演出を務める企画です。そこで初めての長編作品を執筆いたしました。作演出は別々の方がいいという思想なので、理想通りの恵まれた環境を存分に活かしてよりよい作品をお見せできたらと思います。次年度も公演を行う予定です。よろしくお願いいたします。

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

長澤)登場人物に目的をもたせて、それに対する障害を設けることです。そこから生まれる葛藤が演劇、ひいては人間の面白みだと僕は思っています。もしかしたらとても基本的なことなのかもしれませんが、その基本が身に付くまで徹底して意識していきたいです。

「目的障害葛藤」、それらをなんかいい感じに書けたらと思っています。

 

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

長澤)書かない。「執筆のための気分転換」ではなく、演劇をやっていない僕を主体に生きる。

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

長澤)目的障害葛藤をいい感じにかけていたらいいなと思います。みどころは俳優です。それぞれがそれぞれの目的を果たすために奮闘し、障害を乗り越えるために葛藤するさまを見届けていただければ幸いです。


【出場者インタビュー】予選Bブロック②・遠藤創さん(ネバーエンド)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

遠藤)きっかけは劇王です。声優になりたいと言った友達のために描いた台本があったけどなんやかんやで渡せなかったので何年も放置してました。そんな台本と再会したときに作品として完成させたいなと思ったら劇王のポスターを偶然見つけて、観客が見てくれるなら完成になると思い、そのまま応募しました。劇作を続けている理由は、演者が作品を咀嚼して役へ変わっていく稽古場が好きになったから。

 

―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

遠藤)内緒でお願いします。

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

遠藤)とりあえず完成させるという初歩的なところが未だに大事なことになっている劇作家です。

 

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

遠藤)進まない時は自分ではどうしようもないので人に見せたり、話したりしてして助けてもらったりしてます。アイデアはたくさん浮かんでも、突然気が変わったり、忘れてたりでおよそ十割が完成へたどり着けないこともあるので、忘れることが多いときは友達に決めた日まで進捗や連絡なかったら、通話するようにお願いしてます。それでも筆が進むかどうかのムラは激しいので執筆って怖いです。

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

遠藤)テーマは花、試みはどこまで詰めたいものを詰められるか。見どころは後半の追い上げです。役者の方々には大変苦労をかけてるところだなって思ってます…。


【出場者インタビュー】予選Bブロック③・サカモトエリさん(雲の劇団雨蛙)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

社会人になってからですが、市民劇や、民間演劇のキャストをした経験から自分でも台本を書いてみたいと思い、とある劇作家さんの戯曲講座を受講したことがきっかけです。


 ―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

雲の劇団雨蛙は、劇団でありながら、団内に複数の演出家・劇作家、また音楽家として活動している者もおり、それぞれが自由に創作するスタイルをとっています。東京、北九州、島根と拠点も離れていますが、それぞれが演劇祭に参加したり、自身の企画、公演などを行い、協力しています。今回、参加させていただいた劇王もユニットというかたちでの参加です。昨年結成10周年を迎えましたが、コロナ渦で有観客公演をとりやめていました。今後、周年公演などをご案内できればと考えています。

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

どの作家さんもそうかもしれませんが、登場人物がどんな人でどんなことを言いそうなのかな?自身の体験などから嘘ではない気持だったり、心情を登場人物の立場になって考えるとどうかな?と対話するようなイメージで作り上げます。作風としては、抽象的と現実的が融合する作風を目指しています。

  

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

 なかなか執筆が進まず、無気力になることがあります。気分転換というかイメージをつかむために漫画を読んだり、掃除したり、眠ります。なにかいい方法がありましたら教えてください。

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

「皮膚と心」は太宰治の短編集「きりぎりす」の中に入っている短編小説で、人がくよくよすること、実はそれが何でもないようなことであったり、逆にとても大切なことであったりと正解、不正解はその時によって違います。とある夫婦が妻の食あたりによる皮膚の蕁麻疹みたいなものなのに本気で心配するおはなしでした。不躾ですが、今回、現代に置き換えて戯曲に試みました。どうぞご覧ください。く


【出場者インタビュー】予選Bブロック④・石橋磨季さん(SAND PEOPLE)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

石橋)演劇財団の鐘下辰男さんの戯曲講座で初めて劇作を体験しました。戯曲の書き方を教えて頂けるのかと思ってましたが、「台詞というのはグラスの中に想いが溢れて、グラスからポタポタと落ちたものが台詞なんだ。じゃ、次回までに書いてきてね(笑い)。」と言われ途方にくれましたが、プロットがあったので、なんとか書きました。出来のいい悪いは置いといて、その時台本を書くことってなんて面白いんだろうと思いました。

 

―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

石橋)時々1人演劇ユニットSAN D PEOPLEというのを主催しています。これまでの作品は山田健太作「痛い女」、末田晴作「セレナーデ」、広島友好作「家族のへその緒」、石橋磨季作「ストーカー」、「石橋を叩いて割る会」等を上演しています。その時、自分が一番面白いと思える作家、役者さんにお声がけして作品を作ってきました。お声がけした皆さんには本当にお世話になってます。

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

石橋)自分が書く台詞より、自分が経験したことをもとに台詞を作ったりしています。実際に過去に人が喋った台詞を入れたりしています。その方がその場面が生きてくるような気がするからです。

 

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

石橋)映画やテレビを見て、何か参考になることを探します。途中まで書いて人にアドバイスを求めることがあります。最近気づいたのは、悩んだら何が書きたいのかをもう一度考えて整理して進むことだと思いました。

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

石橋)2人の営業職員の苦悩や葛藤を書いてます。


【出場者インタビュー】予選Bブロック⑤・亀尾佳宏さん(劇団一級河川)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。

 

亀尾)大学受験に3回失敗し、なんだか人生乗り遅れてしまったような焦燥感に包まれていた21歳。土木作業員として働きながらどうせ乗り遅れたのなら好きなことををやりたいと考え、ふと思いついたのが「演劇」でした。父に、演劇をするために都会に行きたいといったら「勘当する」と言われました。兄たちからは「大学落ちすぎて頭がおかしくなったのか」と言われました。まずは島根を出ることが先決だと思い4回目の受験。大阪にある夜間の大学に受かり、サークル活動としてようやく演劇の世界に足を踏み入れることができ、そこでの最後の公演で初めて台本を書きました。24歳の時です。卒業後島根で高校の教員になった時に、顧問となった演劇部の上演用に書くようになり、今にいたります。

 

―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)

 

亀尾)島根県雲南市にあるチェリヴァホールを拠点に演劇をしています。高校の演劇部では三刀屋高校、三刀屋高校掛合分校、松江工業高校の生徒たちと、チェリヴァホールでは雲南市創作市民演劇を上演するために公募で集まったみなさんとお芝居をしています。そういった身近なところで出会った仲間と気の向いたときにフットワーク軽くお芝居ができるように、2019年に劇団一級河川を立ち上げました。率直に言うと、劇王に出るためにつくったユニットです。

2019「なくしたもの」で劇王中国ブロック決定戦!に出場

2020「鬼より怖い両王手」を明誠学院高校(岡山)第二体育館で上演

2021「酒とお蕎麦と男と女」を掛合分校の「走れ!走れ走れメロス」とともに上演し、若手演出家コンクール2021最優秀賞

 

―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。

 

亀尾)高校演劇や市民演劇などでは「たまたま演劇に触れてみた人」「たまたまそこで出会った人」とお芝居をする機会が多くあります。そういった人たちが演劇っておもしろいなと思ってくれるよう、その時あつまったチームの魅力をどうやったら最大限引き出せるかということを考えて書くように努めています。

 

―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。

 

亀尾)

・温泉につかる(島根には安く入れる温泉がたくさんあります)

・構想を喋る(しゃべりながらまとまったりおもいつたたり)

・ネット麻雀(いたずらに時間を消費するだけなのでなにも益をもたらしません)

・漫画『キングダム』を読み返す(絶体絶命の戦局を覆せそうな気持ちになる)

 

―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。

 

亀尾)今回上演する「走れ!走れ走れ山月記」は三刀屋高校掛合分校に通う現役高校生、曽田昇吾くんの一人芝居です。もしかすると二人芝居になるかもしれませんが今のところ一人芝居の予定です。(※本番2週間前の回答です)掛合分校には演劇部がないので、去年担任していたクラスの子たちをそそのかして高校演劇の大会に出場しました。「走れ!走れ走れメロス」という作品です。地区大会で敗退しました。

その時の仲間は3年生になって忙しくなり、僕も転勤してしまいましたが曽田が一人でも演劇やりたいっス、といってきたので書きました。ただただ「曽田昇吾」をみてもらいたくて出場します。


【出場者インタビュー】予選Bブロック⑥・井塚昭次朗さん(劇団APT)

―演劇を始めたきっかけ、特に劇作を始めたきっかけを教えてください。


井塚)大学に入って演劇部の公演をたまたま観てなぜかこの組織に入ってみたいと思ったので、演劇を始めました。劇作は大学演劇部の同期と一緒にコントを作ったのがきっかけで、その延長線上で演劇作品も作るようになりました。


―自身が主宰または所属する劇団やユニットのことを教えてください。所属などがなければご自身の活動の内容を教えてください。(活動地域のことや、実績、活動の特徴などアピールポイントを!)


井塚)活動はしてません。所属している劇団もなければ、ユニットも適当に付けました。戯曲を作ったとしても演じてくれる俳優さん、手伝ってくれるスタッフさんもいません。だから戯曲を作り終えたとしても「誰がやるんだよ」と吐きすててUSBに残してます。


―ご自身の作風や、創作の時に大切にしていることなど、劇作家としてのご自身のことを教えてください。


井塚)創作の時は必ずテーマからブレてないか俯瞰して見るようにしています。テーマにちゃんと沿っているかどうか、ずれてはいないだろうか入念なチェックを必ずしています。


―執筆が進まない時などはどのようにしていますか。ご自身ならではの気分転換法などを教えてください。


井塚)執筆が進まない時は軽く寝てます。執筆中は洋楽を聞きながら作業をしています。締め切り間近の時は石崎ひゅ~いさんの「フラワーズ」という曲を聞いて、やる気を出しています。それ以外に一度執筆からめっちゃ離れたり、YouTube見たりしています。


―今回上演する作品のテーマや試み、見どころなどをお聞かせください。


井塚)今回は「怒り」をテーマに作品を作りました。面白いかどうかは分かりませんが最後まで観てもらえたら幸いです。