第六回中国ブロック劇王決定戦(2018)


第六回中国ブロック劇王決定戦、優勝は山田めい(変劇団)!!

【優勝作品】山田めい(変劇団)『壁の中に住む』


決勝戦は、劇王ならではの展開となった。
予選を突破した上岡久美子と山田めいは、共に予選での審査員からの指摘を受けて演出を変更。予選・決勝と2回上演する劇王の特性が発揮された瞬間だった。
対する決勝戦から登場の亀尾佳宏(演劇カンパニーシャトル)の作品は、夕暮れの公園で野球の素振りをする少年とそれを見つめる野球帽の中年男性による会話劇『クロマティ賛歌』。短い時間の中に散りばめた伏線の回収と共に人物像が明らかになりラストに向かって緊迫度を増す亀尾ならではの舞台が展開されたが、見事この三つ巴の接戦を制したのは山田めい。
壁の向こうから聞こえる「声」の聞かせ方を工夫することで予選には無かった不思議なリアリティを生み出し、圧倒的な審査員票を獲得。4度目の挑戦で見事悲願の初制覇を果たすこととなった。

【上演作品】

上岡久美子(寅卯演劇部)
『坂を登る』
山田めい(変劇団)
『壁の中に住む』
亀尾佳宏(演劇カンパニーシャトル)
『クロマティ賛歌』

俳優賞は小川恭未子!

今回から創設された、全作品の出演者の中から審査員が選ぶ俳優賞には、藤井友紀(111)作『カノンで』に出演した小川恭未子が受賞。審査員の中には、共演者である坂田光平を推す声もあり、チーム力を感じさせる作品であった。



予選Aブロック勝者:上岡久美子(寅卯演劇部)

『坂を登る』

 

【Aブロック挑戦者】

長澤拓真(ユニット犬)

『304』

御厨祐美(こんがり六)

『マクマ』

泉岳寺俊彦(NPO法人創作てんからっと)

『泪橋から来た女』

上岡久美子(寅卯演劇部)

『坂を登る』

藤井友紀(111)

『カノンで』

 

予選Aブロックを勝ち上がったのは上岡久美子(寅卯演劇部)。認知症の父親とその娘の物語を回想形式で紡いだ『坂を登る』は、初挑戦とは思えない完成度と叙情性に富み、審査員票、観客票共に最多得票を獲得し、見事決勝進出を果たした。
第五回劇王決勝で僅か一票差の2位となり、今回悲願の初制覇に挑んだ藤井友紀(111)の『カノンで』も、時間軸と人物が巧みに入れ替わる演出で、上岡とは異なる回想劇を展開し、ほぼ互角の審査員票を獲得。観客票の差で惜しくも次点となったが、出演した小川恭未子が新設の俳優賞を獲得するなど、脚本・演出・出演のトータルバランスに優れた印象に残る作品だった。
長澤拓真、御厨祐美、泉岳寺俊彦も初参戦ながらそれぞれの個性がしっかり顕れた作品だったが及ばなかった。

予選Bブロック勝者:山田めい(変劇団)

『壁の中に住む』

 

【Bブロック挑戦者】

故(劇團ぬるま湯)

『繪本の裏側~シンデレラストーリー~』

川村祥太(劇団たわけもの)

『隣人の生活』

山田めい(変劇団)

『壁の中に住む』

井塚昭次朗(広島修道大学演劇部OB(会))

『イラナイヒト』

山本紗織(ラッキーポケット)

『凡人脱却』

 

続く予選Bブロックは、観客席に突入する掟破りのパフォーマンスで会場を盛り上げた故(劇團ぬるま湯)に始まり、2年連続出場の川村祥太(劇団たわけもの)など、個性豊かな5作品が出揃った。5本中一人芝居が3本で「一人芝居フェスティバルか?」と審査員を困惑させる中、決勝に進出したのは、劇王常連の山田めい(変劇団)。壁の中で生活する男との奇妙な会話劇『壁の中に住む』で唯一無二の独創性を発揮し、初の決勝に進んだ。
いじめを受けた男の復讐劇をたった1人で演じた、初参戦の井塚昭次朗の『イラナイヒト』に審査員・佃典彦が60点という高評価を与え、最多審査員票を獲得するも、僅か6票差で涙を呑んだ。
なお最多観客票を獲得したのは、平凡なOLの決意を描く山本沙織の一人芝居『凡人脱却』であった。




★第六回中国劇王CM

★予選ブロック組み合わせ抽選の模様

2018年9月17日(月・祝)

予選Aブロック 10時30分~/予選Bブロック 14時30分

決勝戦 18時30分~

  

予選Aブロック

泉岳寺 俊彦(島根)/上岡 久美子(広島)/藤井 友紀(広島)/御厨 祐美(広島)/長澤 拓真(広島)

予選Bブロック

山本 紗織(島根)/井塚 昭次朗(広島)/川村 祥太(広島)/故(広島)/山田 めい(広島

⇒予選の上演順は本番前日抽選によって決定します。

決勝戦

予選Aブロック1位

予選Bブロック1位

亀尾 佳宏(ディフェンディング劇王)

【チケット(予選・決勝通し券)】

【前売】1,500円/【当日】2,000円/【高校生以下】500円

〇審査員

佃 典彦/愛知

 劇作家、演出家、俳優  劇団B級遊撃隊主宰

はせひろいち/岐阜

 劇作家、演出家  劇団ジャブジャブサーキット代表

角 ひろみ/岡山

 劇作家、演出家

〇ゲスト司会

天野 順一朗/愛知

 どっかんプロダクション所属  劇団放電家族代表

〇司会

武田 宜裕

 日本劇作家協会中国支部所属 INAGO-DX代表




第五回中国ブロック劇王決定戦(2017)


亀尾佳宏、防衛成功!!第五代中国ブロック劇王に!!

【優勝作品】亀尾佳宏(亀二藤)『酒とお蕎麦と男と女』


【決勝戦の得票数と結果】
(左からはせひろいち、角ひろみ、山根尚子、観客、合計)
藤井友紀 29、40、50、46 計165
武田宜裕 35、25、20、35 計115
亀尾佳宏 36、35、30、65 計166

 ⇒亀尾佳宏が優勝!

★各作品の審査員講評→コチラ

共に大差で予選ブロックを勝ち上がった藤井友紀(西藤と山田に藤井で)、武田宜裕(先生と生徒)、そして現劇王の亀尾佳宏(亀二藤)の三名による決勝戦は、僅か一点差という劇王史上に残る大接戦の末、亀尾佳宏が防衛を果たしました。

なお、惜しくも決勝は逃したものの、演出、俳優、スタッフワークその他キラリと光るものを見せてくれた者に送られる「審査員特別賞」には、川村祥太(劇団たわけもの)が選ばれました。



【予選Aブロック 得票数と結果】
(左からはせひろいち、角ひろみ、山根尚子、観客、合計)...
美崎理恵 12、26、20、29 計87
藤井友紀 65、27、40、52 計184
森藤綾 8、24、18、28 計78
綾辻 15、23、22、21 計81

 ⇒藤井友紀が決勝進出

★各作品の審査員講評→コチラ

【予選Bブロックの得票数と結果】
(左からはせひろいち、角ひろみ、山根尚子、観客、合計)
川村祥太 39、20、24、39 計122
武田宜裕 39、30、28、91 計188
田村顯太 13、35、28、37 計113
山本紗織 9、15、20、23 計67

 ⇒武田宜裕が決勝進出!

★各作品の審査員講評→コチラ



挑戦者紹介!!

【予選Aブロック】

美崎 理恵

(島根県浜田市 NPO法人創作てんからっと) 

浜田市を拠点とするNPO法人「創作てんからっと」を設立。現在、島根と東京を拠点に活動している。島根では市民参加創作劇などの作・演出、東京ではユニットでの活動、脚本提供、短編小説執筆など。日本劇作家協会員。

 

藤井 友紀

(広島県広島市 西藤と山田に藤井で) 

2016年まで黄金山アタック主宰として活動。他劇団公演やローカルドラマ、NHKFMシアターの脚本なども手掛ける。今回の作品は劇団解散後、初の上演作品。日本劇作家協会中国支部長、広島演劇協会員、C.T.T.広島事務局員、ドラゴンクラブ部員など数多くの顔を持つ。

 

森藤 綾

(広島県広島市 劇団アヲジカ) 

劇団アヲジカ代表。舞台の脚本と演出を手掛ける他、役者・MC・声優など幅広く精力的に活動。好きな言葉は「一期一会」と「他力本願」。本人曰く「楽しそうな事は何でもやりたがる素直な良い子です」。

 

綾辻

(広島県広島市 富田軽井沢)

広島県呉市出身。高校時代一年間だけ演劇に携わって以来、約十年ぶりに演劇活動を再開する。経験、実績ともに皆無の為、その能力は未知数。

【予選Bブロック】

川村 祥太

(広島県東広島市 劇団たわけもの)

2012 年広島大学に入学し、「広島大学演劇団」に入団。大学卒業後は第四回中国ブロック劇王決定戦出場や、アステールプラザのプロデュース公演出演など活動を続ける。今年12月に自ら主宰する「劇団たわけもの」第1回公演を開催予定。

 

武田 宜裕

(広島県広島市 先生と生徒)

高校より演劇を始め,演劇人生24年。男優だらけの演劇ユニット「INAGO-DX」代表として全公演で脚本・演出を務める。第1回・2回中国ブロック劇王決定戦優勝,四国劇王優勝。近年は県外にも活動範囲を拡大中。そろそろ劇王以外での実績も手にしたいオーバー40

田村 顯太

(広島県広島市  chibi-s

2008年に初舞台を踏み、俳優として演劇の世界へ。同年、「劇団もののふ」を立ち上げ。「今、人は演劇に何を求めているのか」を一応考えたりしながら作品作りに挑戦中。中国劇王は三度目の挑戦。前回出場の第三回中国劇王では予選突破し、第3位を獲得。

 

山本 紗織

(島根県出雲市 コミミニ)

島根県内を中心にフリーで演劇活動中。スタッフや役者で座組に入り、演劇創作の厳しさと楽しさを味わいながら、様々な作品に触れる中で「初めて演劇に触れる人でも手に取れる戯曲を書きたい」と奮起し、劇作を始める。

 

 


予選ブロックの上演順決定

【Aブロック】

①美崎理恵(NPO法人 創作てんからっと)

②藤井友紀(西藤と藤井に山田で)

③森藤綾(劇団アヲジカ)

④綾辻(富田軽井沢)

【Bブロック】

①川村祥太(劇団たわけもの)

②武田宜裕(先生と生徒)

③田村顯太(chibi's)

④山本紗織(コミミニ)

【決勝戦】

予選Aブロック1位

予選Bブロック1位

亀尾 佳宏(ディフェンディング劇王)

第五回中国ブロック劇王決定戦

2017年11月12日(日)

予選Aブロック 10時30分~

予選Bブロック 14時30分~

決勝戦 18時30分~

 

〇審査員

はせひろいち/岐阜

 劇作家、演出家

 劇団ジャブジャブサーキット代表

角 ひろみ/岡山

 劇作家、演出家

山根 尚子/広島

 編集者

 Tj Hiroshima

 

〇ゲスト司会

天野 順一朗/愛知

 どっかんプロダクション所属

 劇団放電家族代表

〇司会

山田 めい

 日本劇作家協会中国支部所属

 変劇団主宰



第五回中国ブロック劇王決定戦

挑戦者募集!!(募集は終了しました)

 

2017年11月12日(日)

予選Aブロック/予選Bブロック/決勝戦

会場:広島市青少年センター・ホール

 

劇作家のための短編演劇祭!

観客と審査員の投票により王者を決めるコンペティション!

各予選ブロック1位とオーディエンス賞獲得者が、第四代中国ブロック劇王・亀尾佳宏(島根)と激突!

現王者の防衛か?新たな時代の幕開けか?

集え!!劇作家ども!!

 

【エントリー受付期間】

2017年5月8日(月)~7月31日(月)

※挑戦者が10名に達した時点でエントリー締切りとなります。

【エントリー方法】

下記メールアドレス宛てに「劇王参加希望」という件名で劇作家名を送信してください。事務局より応募フォームを返信します。

gekioh.chuugoku@gmail.com

 

参加資格・大会ルールなどについてはチラシをご覧ください。